【顧メ認シリーズ】3回も受けた私が「顧メ認試験」におもしろさを感じるまで
セレブリックスには四半世紀以上に渡り蓄積してきた法人営業のノウハウがあります。そのノウハウを体系立てて学べるようにした独自のレシピ『顧客開拓メソッド』は、セレブリックスの社員であれば社員研修やOJTを通じて、誰もが学び実践していくもののひとつです。
そして、この顧客開拓メソッドをひとりのコンサルタントとして体現することで顧客への納品クオリティ向上や人材育成を目的とした社内試験「顧客開拓メソッド認定資格制度」が導入・運用されて4年程が経ちました。
前回に引き続き、本記事では「顧客開拓メソッド認定資格試験(通称、顧メ認)」を受験したセレブリックス社員のリアルな体験記(*1)をお届けします。
当初は否定的に感じていた平本さんが、3回もの受験を通じて感じた顧メ認のおもしろさ、そしてビジネスパーソンとしての想いとは……。
ぜひ、ご一読ください!
「また受けたい」と思うまでの心境の変化を綴った理由
── 次世代開発室 プラットフォームDiv.の平本 くるみさん、こんにちは。
平本さんが顧客開拓メソッド認定資格試験を受けた後に社内向けに公開した記事を拝見したのですが、これを執筆した背景を教えてください!
平本さん:こんにちは!
この記事は3年程前に顧客開拓メソッド認定資格試験に合格したあとに公開したもので、試験を重ねていくなかでの心境の変化を綴ったものです。
実は受験当初、顧メ認に対してあまり良い印象を持っていませんでした。突然、顧メ認の制度が導入され、受験せざるを得ない状況だけでなく、「受からなければリーダー職に上がれない」といった制度の発表は、これまでBtoBの営業職に就いたことがない私にとって完全に不利なものであると感じていたからです。
そのようなジレンマやプレッシャーを抱えていたこともあって否定的に感じていたんですが、徐々に面白味を感じ、最終的には「また受けたい」と思うまでになりました。その過程を自分なりに見つめ直し、整理して書いています。本当はサラッと読める記事にしたかったのですが、結構熱量の高い記事になってしまいましたね(笑)。
なぜ否定的に感じていたのか、といった部分も包み隠さずありのままを書いてありますが、ぜひポジティブに受け取ってもらえれば。なかでもロールプレイング(ロープレ)試験は、受けるまでにどんなマインドで挑んだのかや対策についても記録しているので、みなさんにとってヒントになれば大変うれしいです。
── 顧メ認を受験した当時、平本さんはどんな業務をしていたのでしょうか?
セレブリックスに入社するまでは通信系の会社でBtoCの営業をしていました。セレブリックスへは2016年に現HRカンパニーに入社したのち、SAカンパニーのコンサルティング事業部に異動し、当時のチーフ職級として教育系のPJを2年半ほど担当していました。SAカンパニーで当時唯一のBtoC営業だったと聞いています。
実のところ、私は人生で1度も法人営業を経験したことがありません。
今ではtoBもtoCも本質は大きく変わらないと感じていますが、セレブリックスのSAカンパニーに所属しているにも関わらず、法人営業は未経験であることがコンプレックスだったんです。
当時開催されていた事業部会で顧メ認の必要性や導入背景を聞き、自分なりに理解していたつもりでしたが、いざ試験を受けてみると自信の無さから不安や焦り、不満までもが渦巻いていたような、あまりよくない心理状態でしたね。でも、そこから無事に合格し、今では「毎回ロープレ試験受けたいな~」「早く次のステップの試験始まらないかな~」なんて思うまでになったので、これから受けるみなさんも安心してください(笑)。
変わったきっかけは「成長実感」
── 大変だったんですね……! 初回試験を受けたときは、どんな気持ちだったのでしょうか?
初回試験を受けての感想は「正直、よく分からない」でした。
ロープレ試験に向けた準備では、多くの勉強時間を費やしました。家にいるときは必ず今井さんの商談動画を流していたし、顧客開拓メソッドは何度も読み返して、ロープレのケースとなる会社も調べられるだけ調べましたね。
その会社に必要となるであろう課題や仮説も自分なりに考えて用意したので大丈夫だろうと思い、臨んだ1回目。……結果は惨敗。
合否通知でのフィードバックコメントにも「経験不足」といった内容が記載されており、経験の差を埋めるヒントがないことで、一気にやる気がなくなってしまったんです。
試験時に手違いがあったようで、フィードバックがなされないままロープレ試験が終了してしまったため、なにが良くてなにが悪く、どう改善すればよいのかがわからないままだったことも大きな要因でした。
また当時の業務は企画職で、そもそも営業職ではなかったので、今から経験をどのようにして積み上げられるのかが見い出せず、つらい気持ちに拍車がかかったことを覚えています。
ただ、そんななかでも大いに学びはありました。たとえば、アカウントセールスがなにを提案しているかはなんとなく言えても、実際の商談でどんなふうに提案しているかまでは想像が及ばず、真似ができないんです。
「商品」や「商材」と一口に言っても、その数や種別は多岐に渡ります。しかも、セレブリックスが提供するサービスには「営業代行事業」のほかに「コンサルティング事業部が提供する営業研修」もあり、いくつものかけ合わせが存在しているんですよね。
実際の商談ではお客様の温度感を掴み取りながら「その場で」「ファクトファインディングをしながら」、お客様にとって最適かつ必要な掛け合わせを組み立てている、といったことまで理解できていませんでした。
ほかにも、用意されている試験対策用の動画コンテンツをチェックしても、会話の本質が全然分かりませんでした。動画の通りにすれば試験が上手くいくわけではなく、商談相手役となってくれる試験官も人間なので「本質は変えずに表現を変える」ということをしなければならなかったんです。
もっといえば、何故このタイミングで会話が収束したのか、深掘りした理由や背景といった営業パーソンの思考が分かりませんでした。これぞまさしくコンテンツでは学び難い「経験」や「スキル」なんだろうな、と思い知らされましたね。
── 2回目以降はどのように向き合って試験対策をしたのでしょうか?
初回試験で意気消沈していた私ですが、2回目の試験対策では「どうすれば営業未経験の私でもロープレで合格できるか」を考え、それを意識しながら行動していました。
具体的には上司に協力してもらって、企業の興味関心の背景を学んだり、「ロープレのケースを見たときに上司ならどこをどう見て何を調べにいくのか」を聞いたり、実際の企業のIR情報を見ながら事前準備の練習をしてフィードバックをもらったりなどです。
そうやって積み上げていった結果、準備の仕方に変化が生まれました。そのひとつに、商談相手に聞きたいことを事前にまとめたスクリプトを箇条書き形式から「YES」か「NO」の選択式に変更したことです。これによって、会話ごとに仮説と検証ができるようになりました。また、日常のふとした合間に脳内でシャドーロープレをしていましたね。
初回では座学的な試験勉強をしていましたが、シュミレーションへと意識的に変えたことで時間の使い方も大きく変わりました。
2回目のロープレ試験では、絶対に学びを得たかったんです。なので試験官を指定する際に、あえて現代表取締役社長である北川さんを選ばせていただきました(当時の北川さんは部長)。
そして、願っていたとおりに自分が考えた言い回しや質問の内容をしっかりとその場でフィードバックしてもらえたんです。「事前準備ちゃんとやっているね」「ここってどんな意図があって質問したの?」など、注力したところや創意工夫を試験官がキャッチアップしてくれたことがなによりもうれしかったですね。
「あ、これはOKだったんだ」「深堀るポイントあってた!」「ここの言い回しはこうすればよかったんだ」というように、答え合わせできたことでテンションが爆上がりました。試験が終わった瞬間にわざわざ上司に電話して「営業って面白いですね!」と興奮気味に伝えるほどです(笑)。
残念ながら2回目も落ちてしまうのですが、実際の現場を体験できた実感と事前準備の手応えから、試験の満足度も高く、自分の成長を実感することができました。また、営業された側がどう感じたかが知れるのも試験の面白いところだと思います。そしてその後、3回目の試験で無事に合格することができました。ポイントを掴んだのか、3回目の試験準備はこれまでに比べてかなり時間が短くなりました。
顧メ認が糧となるかは、自分の取り組む姿勢次第
── これから顧メ認を受ける人へ、あらためて心構えなどアドバイスをお願いします!
試験を通じて感じたのは、認知→行動→成長体験を積み上げることの大切さです。めちゃくちゃ泥臭いとは思いますが、ひたすらにこの繰り返しなんですよね。実際、私もビジネスパーソンとしてどうすれば「ありたい商談」ができるかを考えて、トライ&エラーを繰り返していました。
また、試験対策時に培った「本質の捉え方」の思考とそのスキルが今の仕事につながっていると感じています。
合格するまでに3回ものロープレ試験を受けたのですが、「本気で取り組めば同じだけの熱量で返してくれる」と知れたことが大きかったですね。試験官が自分のためにあけてくれた時間がどんなものとなるかは自分たちの取り組む姿勢次第じゃないかな、とあらためて思います。
運営側である事務局も、何十名もの受講者がいるなかで受講者の意見をくみ取って改善し続けてくれています。チームでのロープレも成長につながるとは思いますが、チーム以外の、ましてや部長やMgr.陣から直接営業のフィードバックをもらえる経験はとても良い成長機会になります。昇進したいかはさておき、せっかくなら全員に受験してほしいですね。
また、「合格できなくて恥ずかしい」とか、「周りに相談できない」という気持ちは途中で捨てました。不合格だからと言って周囲の評価が変わるわけではないですし、試験官から「だめな人」認定されるわけでもない、と気付いたんです。きっとこのプライドが成長の妨げになっていたんでしょうね。
落ちるときは落ちますし、落ちるにはそれなりの理由があるので、それが分かっただけでも一歩前進だと捉えて、「次にどう活かせるか」「どうしたらよくなるか」の具体的な回答を試験官に求めていってください。
「顧メ認試験」も「業務」も、不合格やダメだったことを悲観せずに、どうしたらできるようになるか考えることが思考力の向上につながると信じています。
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